仕事が終わったのは19時。その後は、国立へ。ノートランクスにて川下直広トリオのライヴを聴くため。メンバーは、川下(ts)・不破大輔(b)・岡村太(ds)。
 川下の演奏を自分が聴くのは初めて。かつて結成されていたフェダインは、もちろん名前は聞いたことはあったけど、音源は聴いたことがなかった。どんな演奏なのか非常に楽しみにして臨む。
 8時15分過ぎ、3人が店内前方の演奏スペースに揃った。挨拶も特になく、いきなり川下の力強いソロから始まり、3人の獰猛でハードエッジなサウンドが展開される。非常に60年代後半〜70年代のジャズ的黒さというか、とにかくこういうサックストリオって自分の趣味に合うな、とまず思った。
 前回この店で観たチビ渋さのときとはまた趣きが違うように感じられる不破のベース。間もなにもない、つんのめるような、急き立てられるようなピチカートでブウォンブウォン・ゴリンゴリンと弦がひたすらにはじかれる。かっこいい。それに呼応する岡村のドラムのスピード感はかなりロックに近い印象もあった。
 そして川下のテナー。聴きながら自分の頭に思い浮かぶのは、例えば今朝通勤中にipodで聴いていたビリー・ハーパーであったり、ジョージ・アダムスであったり。激情、咆哮、こぶし、などなど自分の好きなテナーの要素がたくさん詰まっている演奏。ときおり出てくる、牧歌的な雰囲気も味があった。
 店でしばらく飲んだ後は、終電で家に到着。