昨日は仕事を7時半過ぎに終え、国立NO TRUNKSに急いで自転車で向かう。片山広明の新トリオを聴くため。
ドラムが江藤良人、ベースが井野信義。片山&井野は板橋文夫グループでもお馴染みだが、そこに文脈的には異なる若い江藤良人というドラムが入ることでどういう音になるのか非常に興味があった。


結論。すごくよかった。なんつうか、リアル片山広明とでも言える演奏を僕は初めて聴いたような気がする。彼のテナーのバカでかくブッ太くアナーキーなトーン、そして演歌チックな節回しというのはもちろん前面的に出ているのだが、渋さ知らズにおいてのそれがデフォルメされたものだとすると、ここでは逆方向のモダンというか洗練のほうにベクトルが向いているというか。
それは普段片山さんがいっしょにやってるフリー勢やロックの人たちとはまた一線を画す江藤良人のドラムの影響なのか。江藤さんのドラムは、オレンジペコーの「モダンライツ」の傑作「メトロ」で初めて僕は聴いた。なるほどエルヴィン直系とも言えるポリリズミックで豪快な響きの裏でとても繊細な動きを聴かせるドラム。かっこいい。
で、井野さんのベースも素晴らしい。板橋さんとやってるときとはちょっと印象がちがって、切れ味があり、自由度高い。
アルバート・アイラーの曲や「ハレルヤ」がこの3人によってすごく生きかえったのだ。次にも期待。