仕事は6時半ごろ終わりにして、電車に乗って高円寺まで。夕飯を食べて、ジロキチへ。
この夜は酒井泰三の「3355」のステージ。メンバーは違うけど、このユニットを聴くのはそうだ、あの寿町以来だ。
今回の新しいモードの「3355」について泰三さん自身「コンセプトはバンド・オブ・ジプシーズ・ミーツ・テクノ!」と力技の表現をされていたが、「ああ、グルーヴにもっと焦点を置くのかなあ、シンプルにするのかあ」というのがその言葉を聞いての僕の第一印象だった。
で、実際この日のライヴを聴いて印象に残ったのは、やっぱりグルーヴのことだった。店内で完全版CD−Rとして売られていた寿町の3355の音源を聴いて、記憶以上にあの8月12日の「3355」はダンス・ミュージックしていたんだなあというふうに思ったんだけど、今回のニュータイプ3355はそこから装飾を外し、拡散されていたものをギュギュッと凝縮した、ストイックにソリッドにしたという感覚的にはそんなイメージ。
なんだろうなあ、寿町タイプが比較的間(ま)を生かしたノリだったとすれば、ニュータイプはゴツゴツしたミニマルなビートで押しまくると言ったらいいだろうか。ステージ上ではときおり泰三さんがサンプラーを使っていたり、ダビーな曲があったりといろんな要素があったのだが、全体的に生身感というか「バンドサウンド」というかそういう色が濃く、それによる「一点集中」的様相が非常に強かった。
個人的にはニュータイプ3355、泰三さん言うところの「バンド・オブ・ジプシーズ・ミーツ・テクノ」に「1970年ぐらいのザ・フー・ミーツ・スライの暴動」も付け加えたいなあとそんな印象も持った。