新しい歴史を手探りで

 来る4月11日(土)19時30分より、国立ノートランクスにて、今年最初の「ジャズ新譜を試聴する会」が行われます。
 → http://notrunks.jp/
 チャージ等は特になく、通常の飲食代のみ。
 またまた私がDJをつとめさせていただきます。基本は今年1月から3月までにリリースされた作品を紹介いたします。いまのところ下のような盤をかけようかと思ってます。(あと数タイトル追加予定。順はまだ未定)

アーティスト/タイトル/レーベル

ADAM NIEWOOD / EPIC JOURNEY / INNOVA
MOSTLY OTHER PEOPLE DO THE KILLING / THIS IS OUR MOOSIC / HOT CUP
BRAD SHEPIK / HUMAN ACTIVITY SUITE / SONGLINES
JOSHUA REDMAN / COMPASS / NONSUCH
JOAO LENCASTRES / COMMUNION / FRESH SOUND NEW TALENT
TOM HARRELL / PRAMA DANCE / HIGH NOTE
KEN VANDERMARK / C.O.D.E./ CRACKED AN EGG
MARILYN CRISPELL / LIVE AT NYA PERSPEKTIV FESTIVALS / LEO
近藤等則 / GOING PLACES…FOR KEITH
DON CHERRY &LATIF KHAN / MUSIC・SANGAM / HEAVENLY SWEETNESS
森山威男 / フル・ロード / SUPER FUJI
DENNY ZEITLIN / COLUMBIA STUDIO TRIO SESSIONS / MOSAIC


 下3つは再発・復刻ものです。新録ではないですが、未発表も含む貴重・良質な編集ものとして、モザイクのデニー・ザイトリンは特筆したいです。60年代中盤のコロンビアに残したザイトリンの音源をがっちりと聴くのは実は自分は今回が初めてでしたが、ザイトリンの異才ぶりが聴けば聴くほど、ひしひし伝わってきて、新鮮な驚きを受けています。
 新録系は今回もやはりニューヨーク中心ですが、新譜大会では今回初めてかけるアーティストが多いです。そういえば四谷のいーぐる周辺の人たちには微妙というかマイナスな評価を受けていたジョシュア・レッドマンの新譜ですが、いや、ちゃんと聴いたら、これちょっとすごい!と俺は思ったんだけどなあ。なんだか知らんが、これ聴きながら、50〜60年代の一心にアドリブを追求していたロリンズ、あるいは林栄一、なぜかそんなところが頭をよぎった瞬間も一瞬あった。ケン・ヴァンダーマークはid:feelieさんにリクエストされようやく日本に入った品(よろしくです)、その他も知名度はほとんど低いながらも、個性ある作品ばかりだと思います。ありがたいことに、ここ数回はお客様もポツポツ増えてきていて、嬉しいかぎりですが、ジャズっていまどうなの?おもしろいの?って思われている方、ぜひとも気軽においでいただきたいです。
 率直な話、ジャズは過去の音源に優れたもの(名盤)が多いから、それを追ってるだけでも価値のある有意義な時間を十分過ごすことはできるわけで、いや実際、無意識にそういうふうに陥ってる時期も自分もちょくちょくあったりします(それはジャズに限らずだろうが)。しかしながら、現在進行のギリギリなところで出ている表現をめいいっぱいアンテナを立てながら受信していく作業ってのをやめた時点で、なんとなく半分ぐらい死んだ気になると思う自分もいます。ジャズにおける歴史の重要性を思いっきり自分は肯定する立場です。そしてそれだからこそ、これからのジャズの新しい名盤を手探りながら発見していく喜びと意義の重要性も強調したいのです。
 ・・・と、酒が入ってきグダグダになってきたところで、そろそろ終わりにします。
 そんなわけで、4月11日(土)、よろしくお願いいたします!!