年末の一人ブラインド

 仕事。家到着が23時前。昼休み、夕方休憩、および帰路ではipodを聴いていた。ジャンルをジャズ限定にしてシャッフルにして、一人ブラインドテスト(アーティスト曲名を見ないで、音だけで誰のかを当てるテスト)を実施。曲は以下の順で。表記は、アーティスト名 / アルバム名 / 曲名 

(1)Stan Getz / The Complete Roost Session Vol.1 / On The Alamo (Alt. Take) → (2)FRED HERSCH / NIGHT AND THE MUSIC / GARAXY FRAGMENT / YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC → (3)Omer Avital / Arrival / Arrival → (4)Sergi Sirvent & Xavi Maureta / Lines Over Rhythm / Now’s The Time→(5)ケイ赤城 / Live - Shapes In Time / Night Runners →(6)Arthur Blythe / Spirits In The Field / Break Tune #2 → (7)Mal Waldron / Mal-1 / Shome →(8)Phil Woods / Musique Du Bois / The Last Page → (9)Charles Lloyd / Forest Flower / Forest Flower: Sunrise → (10)Duke Ellington / The Popular Duke Ellington / Take The "A" Train → (11)大西順子 / PANDORA/ Alone Together→ (12)Tony Malaby / Adobe / Adobe Blues → (13)Toninho Horta / Solo Ao Vivo / Pedra Da Lua → (14)Andrew Hill / Mosaic Select 16 (Disc 3) / Enamorado / →(15)Jimmy Woods / Conflict / Aim [Take 43] 

 こうみると大定番、大名盤が多い。しかし正解数ほぼゼロに近かった。ブラインドは厳しいが、めちゃくちゃおもしろい。以下は聴いてるとき頭に浮かんだこと、断片。

 (1)は正解。(2)のピアノトリオはエヴァンスっぽいな?いやじゃあこの変拍子が多用されるドラムは誰だろう?モチアンではないし、分からん・・と思ったが、結局フレッド・ハーシュの新録ものだった。ドラムは大好きなナシート・ウェイツ。
 (3)フュージョン?70年代ソウルっぽい(大雑把すぎる形容)、チープとも言えなくもないブラスアレンジ、昔の日本人のかもな・・?いやこのドラムののりは日本っぽくないか・・。これは見当つかなかった。結果、イスラエルの人気若手ベーシストの新譜。ジョナサン・ブレイクがドラム。(4)曲がNow’s The Timeってのは分かった。ストレートではないピアノ、モンクっぽい。ドラムがアグレッシヴでかっこいいな。デュオ・・、分からん。結果、これまた自分の大好きなスペインのピアニストだった。
 (5)一見いわゆるドシャメシャ系フリーが熱く展開されるピアノトリオ。だが例えばセシル・テイラー原田依幸石田幹雄のような突き抜け方はせず、流暢に破綻なく聴こえる。胸が熱くなる、という感じではないが、聴き応えはある。ベースがもっと獰猛だったらおもしろいかな?あれかな、ロイ・ヘインズ、ミロスラフ・ヴィトゥスが入った、チックのやつかな?いやチックだったらもっとリズムの躍動みたいなのがあるよな、と、ipodの画面を確認したら、ケイ赤城の前作だった。(6)なんだろう、このベースの音が変、いやベースじゃないなチューバか。チューバとドラムのサックストリオ。アルトがいまいちしょぼい気がする。変わった編成だから分かりそうなものだが、分からず。(7)ブルーノートの1500番台だろうか?ただほとんど耳に引っかかってこない。さっぱり分からん。ああマルか。
 (8)これは恥ずかしかった、ひどい。なにしろサックスの音がテナーだと思ったのだから。(テナーという前提で)峰厚介?いや峰さんだったらもうちょいフレーズに陰りがあるようにも思える。結果、ウッズの名盤。ジャッキー・バイアードのピアノのはじけ具合に一瞬耳が引っかかったのが惜しいといえば惜しかった。(9)恥ずかしながら、これも分からず。サックスの妙な味のある雰囲気もおもしろいが、なにしろこのピアノがぶっ飛んでる。若き日のキース・ジャレット。このアルバムは10回は絶対に聴かねばならない。
 (10)もちろん分かったが、トランペット誰だっけな?あとで調べたら、クーティ・ウィリアムス。(11)誰だろう?またエリントン?ベースの太さも耳に残る。しかしマネージャングルにしてはあのゴリゴリ感が若干希薄なようにも思える。ドラムいいな、エルヴィンっぽい気もする。ipodの画面見て、なるほどと納得。10年前も、本田珠也と大西順子はかっこいい。(12)ソプラノ吹いてるから、スティーブ・レイシーの60年代のやつかなと思った。しかしそれにしては録音があきらかに最近っぽい質感だからまったく分からず。これが現在のポール・モチアンのドラムの音か。(13)もちろん即正解。ブラジルものは全く得意じゃないが、トニーニョ・オルタの歌とギターはかなり染みる。
 (14)曲はロンリー・ウーマンに似ていて、フリー色強い。管の数が多い(tp,as,ss,bs)、ソプラノがけっこう攻撃的に吹いてる。ピアノのリズム感覚は耳に引っかかる。なんとなくポール・ブレイとかこんなことやってんじゃないかな、もしかしたら?と適当なことを思ったら、大はずれ。このMOSAICのボックスはじっくり聴いてみよう。(15)もアンドリュー・ヒル参加。(14)ほどはピアノが耳に引っかからず。さっきは本田珠也のドラムを「エルヴィンみたいでかっこいい」とか思いながら、ここのエルヴィンを当てることはできなかった。
 ブラインドと言っても、自分の持っている音源の中からの出題なわけだから、これは本式ではない。ハードルは低い。いやそれでも実際ほとんど上のように正解していないわけだから、まあ一言で言えば話にならんな自分、ということだ。ダメダメすぎ。出直してきます。