なんだかんだで19時まわったぐらいに西荻アケタの店に到着。予約していたライヴにはなんとか間に合った。今日のアケタは本田珠也セッション。メンバーは本田(ds)・峰厚介(ts)・大西順子(p)・望月英明(b)。
 ライヴの本数もじわじわと増え、いよいよ本格復帰かという大西。10年前にはまず考えられなかったアケタの店への出演ってのも驚きだが、この日のメンバーもまた異色だ。本田は別として、峰と望月と大西との共演は今までそれほどないのでは。個人的には本田・峰・望月って、3人とも僕は大好きなミュージシャンなんで、大西順子には今後どんどんこのあたりの人たちと絡んでいってほしいと思う。
 ちなみに、この日のアケタの店はめったにない予約制。あの店内に50人以上はお客さんが座っていただろうか、とにかくぎっしり超満員という普段ならありえない展開。さすが大西順子だ。
 この日特に自分がグッときたのは峰の演奏だった。テナーのハードなブロウに興奮する。ローランド・カークの曲でもスティーブ・グロスマンの曲でも峰のサックスが猛進することで、バンド全体の音がものすごくスウィングしだす。大西の跳ねるバッキングも良い。期待どおりの骨太なカルテットだった。
 楽曲では、ファースト・ステージで演奏された「116」という本田珠也の曲に胸が熱くなった。前半は優しいメロディが奏でられ、それが後半に行くにしたがい咆哮に変わっていき、力強い音になって昇りつめていく。名曲だと思った。