国立ノートランクスに着いたら、ライヴのセカンドセットはもう始まるかという雰囲気。今日のステージは江藤良人トリオ。メンバーは江藤(ds)・和泉聡志(g)・小泉克人(eb)。3人ともジャズの人なんだが、ジャズのギタートリオというよりは、思いっきりロック仕様といった趣きのバンド。
 ミュージシャンの器用さとかには自分は全く興味がなく、そういう意味でギターの和泉聡志の演奏のトリッキー(?)な部分には正直言って感じるものはなかった。セカンドの山場だったと言っていい「マイ・フェイバリット・シングス」のときに見せたような、内にグーッと向かっていく演奏をこの人に関してはもっと聴きたいなと思う。
 店内の前の方の席で聴いていたという要因も加わって、江藤良人のドラムにはほんと圧倒された。技術としてはすごいんだろうけど、表面上には小難しさを感じさせない、ノリ最重視(に見える)ドラミング。ジミヘンとこのバディ・マイルスか?と思うぐらい、バウンシーで煽り立てるグルーヴに興奮する。ただよく聴くと、音色の選び方や一拍一拍の間の取りかただとかが、とても繊細。彼のドラムを聴いて飽きがこないのは、そういうところに理由があるのだと再認識。