最近の話題、アドベンチャー〜

 仕事は8時半過ぎまで。いつものように立川駅前で待ち合わせ、夕飯。
 “流行語大賞小泉劇場かあ”なんつって喜んでる人間は、構造改革の犠牲になってさっさとくたばってほしい。“官から民へ!”、“民間でできることは民間で”というような単純な言葉を盲信してると痛い目にあうってことは、今回のマンション耐震偽造問題でもあきらかだ。
 個々の意識やモラルの問題だけじゃない。客観的にちゃんとしたチェック機能を整備するためには、一定の人や体制が必要になる。安全にはコストがかかる。それは“利益を出す”という目的が第一義的な民間企業にとってはなかなか馴染まない。国や公的機関ががっちりと関わらなければ(そのための金も出さなければ)、こういうことはいつだって起きる可能性がある。
 今年の福知山線のあの事故のこととか、まだみんな忘れてないっすよね。
 家帰って聴いてたのは、中村誠一トリオ+2「アドベンチャー・イン・マイ・ドリーム」。スリーブラインドマイス・レーベルの1975年作。パーソネルは、中村誠一(ts),成重幸紀(b),楠本卓司(ds),杉本喜代志(g),板橋文夫(p)。
 メンツそして昭和50年という年から予想した音と、ほぼズレはなかった。ハードバップ〜モード〜ファンキーを行き来して、そこにコルトレーン的というか70年代的なエモーションと日本の情緒を目一杯詰め込んで爆発させた感じ。このゴツゴツした肌触りと、いかにも男臭い熱気は嫌いな人は嫌いだろうが、僕の好みとしてはかなりど真ん中。
 リーダーの中村よりも板橋や楠本の音の力強さにかなり耳が行くなとも思った。スタイルや雰囲気的に、板橋文夫色がだいぶ強い作品かもしれない。
 この時代の板橋文夫の若さと勢いにハズレなし。