さらばモスクワ愚連隊

富樫雅彦の演奏シーン

 休み。前日は夜中まで飲み続けたから、起床は10時。
 朝飯を食った後、中古で買ったビデオを見た。「さらばモスクワ愚連隊」(昭和43年・加山雄三主演)。五木寛之の小説を映画化したもの。五木の原作のほうはマイク・モラスキー戦後日本のジャズ文化―映画・文学・アングラ」で詳しくとりあげられている(興味深い論考)。
 この映画がすごいのは、当時の日本のジャズミュージシャンがけっこう関わっていること。音楽担当は八木正生。演奏者の中には宮沢昭、鈴木勲、日野皓正などの名前もある。
 で、その中でも特筆したいのが、富樫雅彦だ。実際の彼の演奏シーンも(少しだけど)あるし、他の人たちに比べてなぜかけっこうセリフも多い(落ちぶれたアル中のミュージシャン役)。なにより、66〜67年の動いている富樫が見れるというのはかなり貴重だと思う。まあ映画の質的には、B級ムードがプンプンというか、とっ散らかった内容なんで特にお薦めではないが、60年代後半の日本においてジャズがどう捉えられていたかを考えるときに、わりと参考になる資料だと思う。DVD化されないだろうか。