ONE DOWN,ONE UP

 この前出た「One Down One Up: Live at the Half Note」、やっぱり良い。
One Down One Up: Live at the Half Note

 音楽的には、コルトレーンが完全にフリーになる直前にあたるのかな?まあそんなの関係なく、スピーカーからとにかく怒涛の勢いで溢れ出てくる彼のサックスの音にボーっと聴き入ってしまう。凄い。
 そういえばモンク・コルトレーンカルテットのファイブ・スポットものって、売れてるらしいけど、いまは個人的には断然こっちの方がくるな。
 例えば「技術的な意味では、ジャズのテナーはコルトレーンで終わった・突きつめられた」という意見の当否については僕は分からないが、「結局、やっぱり最後はコルトレーンなんだよ」という(一見、保守的な)感情はかなり同感だったりする。

「無限なるものへの突入」〜コルトレーン日本公演の感想〜

 ・・・・・・ところで多くの人々は「コルトレーンの音楽」を聴いたのだろうか!当世流行の行為だの、確認だの、手段とかの愚にもつかない自問自答をくり返している者に聴く力はない。コルトレーンの大きな名前とその壮絶な音響に圧倒され手も足も「耳」もないダルマになり下っている者や、言葉の遊びにふけるアブノーマルなオカマのような精神の腐ったやからに音楽を語る資格はない。
 まして、ひからびたままで己れの小さな殻に閉じこもったジャズメンは何を得たのだろうか?いたずらに生くる者らの悲しき魂。(高柳昌行