I met him yesterday

 午後4時過ぎまで仕事。ここ3日間毎晩遅くまで飲みすぎた影響だろうか、家帰ったら、爆睡。パッと目が覚めたら8時過ぎ。
 晩年コルトレーンについての何かおもしろい文章ないかなと思い、家にある本をいろいろ探っていたら、古本で買ったスイングジャーナル復刻版の記事のなかに、66年のコルトレーン来日公演を受けてのいろんな人の当時の感想が載っていた。
 高柳昌行白木秀雄が書いたりもしているが、特にきたのが、白石かずこの詩。当時のコルトレーンの音を絶妙に表現している。

 “I met him yesterday” (白石かずこ

 
 わたしは
 コルトレーンに昨日あった
 彼は世界を吹いていた
 彼が金属のサックスを吹きだすと
 世界は またたくまに
 その音のそばに あつまり
 いちどきに
 それぞれの声をあげ
 あふれるのであった
 世界は 裸の
 ドーモーな美女たちであった
 また
 涙くましい狂気たちの
 明らかなしゅう雨の
 カイフクであった





 わたしは
 音楽が むこうから
 いきなり わたしに
 世界の平手うちをするとは
 恋のように
 時の間にとどまり
 セツナの永遠を ほとんど
 無限の岸まで遠く ケイレンさすとは
 おもわなかった