3日連続でのライヴ通い。久々に非社会人的なことをやってる感じがして、何かを踏み外してる感じがして楽しい。あと数日経ったら31歳になろうとしてるおっさんだが。
 今日のノートランクスの出演は、早坂紗知トリオ。メンバーは、早坂(as,ss)、永田利樹(b),ウィンチェスター・ニー・テテ(per)。この人たちをまともに聴くのは初めて。
 演奏前のステージにはコンガなのかよく分からないが、パーカッションがデーンと設置してある。それを見て、あああれかね、フォルクローレ入ったわりとリラックス系というか楽しいなあという雰囲気の音楽が出てくんのかなと勝手に予想する。
 結論。そんな自分の思考・発想がいかに硬直して偏見に満ちたものなのか、思い知らされた。意味不明な言葉かもしれないが、ここにあるのはすごく厳しいジャズ。ソリッドで性急でエモーショナルな、ヒリヒリしたジャズ。オーネットをやろうが、モンクをやろうが、ブラジルものをやろうが、3者の緊張関係には、散漫さが生まれる要素が驚くほどにいっさいない。
 早坂のサックスからしてまず素晴らしい。音色とフレーズが力強く、研ぎ澄まされている。奇をてらうのではない、コルトレーン的正攻法といったらいいだろうか。「まず自分を凡人だと思え、そして練習しろ」と言ったのは大西順子だが、早坂の音にもそういうストイックな匂いを強烈に感じる(聞いた話によると、この人は筋トレも欠かしていないらしい)。言うまでもなく、僕はかなり好きな音。