最後の12日間、盲点

 職場を出たのは、6時半過ぎ。
 帰りに駅前の映画館で「ヒトラー ~最期の12日間~ スペシャル・エディション [DVD]」を観る。
 力作だとは思った。しかし、煮え切らない気持ちが自分の中に残るのはなぜだろう? 敗戦直前の数日間のほとんど錯乱した精神状態であるヒトラーと、彼の周辺の人間との関係の描き方がどうにも図式的に見えてしまったのだ。「ヒトラーはどうしようもない独裁者ってのは間違いないけど、ナチスの中にも一応ドイツ国民のことを考えたまともな人間がいたんだなあ。」・・・ともすれば、そんなずれた感想を抱かせてもおかしくない脇の甘さがこの映画の最大の欠点。原作者(彼女は実際にアドルフ・ヒトラーの秘書だった)も監督もそんなメッセージを伝えたかったはずではないと思うが。
 「国民が我々(ナチス)を選んだのだから、国民が犠牲になるのは自己責任だろう」的なセリフがこの映画では何度も出てくる。タイミング的にしょうがないが、これ聞いてやはり数日前の衆院選のことを思い出してしまい腹立ってくる自分っつうのも、まあ単純だなあ。でも、小泉とか竹中とかそんなようなこと言い出しそうじゃん。
 全く話変わり、先週の「ウチくる!?」で、ホンジャマカの石塚と伊集院光が話し方も声もすごく似てるということを発見した。灯台下暗しというか、これ盲点だよ。忘れないようにメモしておく。