この日は「武田和命の心」というタイトルで、アケタ・オーケストラの演奏。今月17回忌を迎えたテナーサックス奏者・武田さんの追悼ライヴだ。
 メンバーは、明田川荘之(p,オカリーナ)渡辺隆雄 (tp) 藤川義明 (as) 榎本秀一 (ts) 松本健一 (ts) 石渡明広 (g) 鈴木克人 (b) 楠本卓司 (ds)。
 セットリストは以下。全9曲の演奏。

<1セット> ①サムライニッポン・ブルース ②ブラックホール・ダンシング ③クルエルデイズ・オブ・ライフ ④スモール・パピオン
<2セット> ⑤OKコレヤス ⑥アルブ ⑦アケタズ・グロテスク ⑧エアジン・ラプソディー
<アンコール?> ⑨ヘルニア・ブルース


 また出たよ、「ヘルニア・ブルース」!「40過ぎたら、ヘルニア、痛っ・た・た!」とアケタさんがマイクを握って熱唱する場面もあり。と、それはよいとして、武田和命追悼と言いながらも、全体の選曲は普段のアケタ・オーケストラとほとんど変わりないというのが笑える。
 冒頭①からそうだったが、切り裂くような石渡さんのギターソロが、コンボ全体の雰囲気に緊張感をピーンと走らせていたのが印象的。この人の音は、ちょっと他にない個性だなとあらためて感じる。
 選曲はいつもどおりでも、武田和命の影がそこにあるからなのか、今日のアケタ・オーケストラは少しフリーの色が強い。その中でも特筆したいのは、②⑧での榎本秀一のソロ。もう素晴らしくて、感動してしまった。「今夜、2人のテナーの肉体に、武田和命が降りる瞬間を見逃さないでください」とアケタさんがMCで冗談っぽく喋っていたが、今日の榎本さんの演奏にはちょっとマジック入っていたと思う。
 あと、どうでもいいが、アケタの店HPのライヴ写真に自分の後ろ姿が写っていた(右・緑)↓
 http://www11.ocn.ne.jp/~photorec/live_068.htm
 いい記念になりました。ありがとうございます。