三鷹事件、橋本追悼、稲毛CANDY田中&豊住

 半分ぐらいまで読んで1ヶ月ほど放置していた「三鷹事件―1949年夏に何が起きたのか (新風舎文庫)」をここ二日間でなんとか読みきった。文庫でも1000ページ近くある労作。図式に陥りがちな謀略史観を安易に適用せず、事件のフレームアップの証明に正攻法で迫る内容は読み応えがあった。冤罪つながり(どういうつながりだ)というのもあるかもしれないが、事実や事象を客観的に克明に記すことに筆の多くを費やす圧倒的なさまは「三浦和義事件 (角川文庫)」を思い出す。
 もっとも、根性のない自分には、森達也下山事件」のアプローチのほうがしっくりきたりもする。はっきりと属すところがなく、ともすればフラフラしてるぐらいなんだが、おもねらず誠実に真実を追求することで見えてくるリアルな空気というか。
 そんなことを考えていたら、橋本真也の訃報が届いた。これはショック。なんでなのよ、という思いが強い。死因は脳幹出血らしい。詳しいことは分からないが、報道を見ると、橋本は血圧が高かったり不整脈もあったりと、健康体とはあまり言えないほうだったようだ。その点で、高山善廣がコメントの中で、プロレスラーの生活習慣改善と健康管理の必要性に特に触れていたのが印象的だった。
 個人的には4〜5年前の小川VS橋本、あれがプロレス復興の最後のチャンスだったと今でも思っている。とにかく残念。ご冥福をお祈りします。