今日は、竹内直(ts)と外山明(ds)のデュオ。両者の最近の作品では竹内さんは「Live at star eyes」(試聴可)の内容も素晴らしく、また外山さんはもう少しでCD出るはずの松風鉱一グループでの仕事も忘れられない。とにかく期待を持ってライヴに臨む。
 探りあいの感が強い前半、外山さんの変則的なリズムを読み取ろうとする竹内さんが印象的だ。フリー的なフレーズを独特な濁った泥臭いトーンでまき散らすテナー。曲によってはソプラノで非常に妖しい響きを聴かせたりしていたが、とにかくこの音の出し方がジャズだと思う。不細工だが生々しくリアル。
 4月の名古屋での板橋文夫&森山威男グループでの名演も思い出す、ファースト・ステージ3曲目の循環奏法が素晴らしかった。なんだか聴いてるこちらも竹内さんに合わせ息を止めてしまう。外山さんのドラムもそれまでの拡散された音像を一気に凝縮させるものすごいドライヴ感で、ここでの二人のスウィングが自分にとっての今夜のピーク。
 疲労に1週間ぶりの酒が勢いをつけたか、個人的に後半は演奏に集中できなかった(ウトウトしてしまった)。だから偉そうなことは言えないが、竹内さんの歌心的なもの、もうちょっと聴けたらな、とも思った。