帰省してブックオフ

 帰省2日目。昨日に引き続き午前は親戚の家などを巡る。昼過ぎに米沢の中心街を妻と2人でブラブラと。これといって食欲もない。また、蒸し暑さのせいでだろうか、どうにも観光をしようという気分にもなれない。なので、とりあえず歩く。
 そんな中、目に入ったブックオフにフラフラッと入った。俺が高校生の頃こんなのなかったよな、もしあったら入り浸ってたろうなあ・・・とちょっと思ってしまうほど、中古商品の意外な充実ぶり。J−POPの投げ売りコーナーで、懐かしいマルコシアス・ヴァンプのCDを2枚購入(合わせて¥500!)。初期の頃は特に名曲ばかりだなあとあらためて感心。
 残念ながらこの店、ジャズコーナーは悲惨なもので、400枚ぐらいかな?フュージョンも含めて。大西順子のセカンド「クルージン」、ポール・ブレイニールス・ペデルセンデュオ+1」を買う。
 早速実家のCDラジカセで大西順子を聴いた。6曲目エリントンの「キャラバン」、素晴らしい。「ソロ部分では、エリントン〜ミンガス〜ローチの「マネー・ジャングル」中のバージョンみたいにあれぐらいがんがんいってみたつもりなんですけど・・・」との本人のコメントにもうなずける。
 ジャズにおいて、例えばこの大西順子のような、凄い演奏聴いてるあいだって、いわゆるノリというか体を揺らすことってあまりなくて、逆に全神経をなるべく音に集中させるべく、自分の動きは硬直する。で、音が沸点に達した瞬間、ググッと体を乗り出してしまう。スウィングってこういうことかなあと思う。最近では田中信正のソロもそうだったな。
 5曲め「メランコリア」はやはりエリントン作の美しいバラード。ここでの大西本人による解説が興味深かったので、引用。

 ・・・・ジャズの名曲の中には小細工なんかはしてはいけないっていう曲もじつはあるんですよね。この曲もそうだと思うのね。
 ジャズっていうとみんな即興演奏しないとジャズじゃないって思うみたいだけど、クラシックの世界では最初から最後まできめられた音で演奏されたものを聴いて感動することがあるわけで、それは演奏者にゆだねられているダイナミクスとか抑揚とか間のとり方が人によってそれぞれ違うからでしょう。
 じつはそういうインプロヴィゼーションもあっていいと思うし、曲のメロディだけをノー・ソロでいかに自分流に“歌う”かというのもアドリブしているのと同じなんですよね、問題は即興演奏の有無ではなくて、いかに素晴らしい音楽にするかだと思うのね。(大西順子「クルージン」ライナーノーツより)

 
 夜は家で焼肉。カルビやら豚トロを食べ過ぎて、夜中気持ち悪くなり起きた。