ヒトさんのことやライヴのことや

アマゾンでCDを注文するついでに以前から読みたかった中島らも&ミスター・ヒトの「クマと闘ったヒト (ダ・ヴィンチブックス)」も注文しておいたのだが、それが一昨日到着した。チラッと中を見たら異常におもしろそうだったので、そのまま一気に読み続け読了。らもさんとヒトさんの7年前の対談で、内容はプロレスの仕組みというか、単純に言えば暴露本。ただこれを読むことで逆に、プロレスという芸能の素晴らしさが皮肉じゃなくよく分かる。

<ヒト>:UWFなんか普通のプロレスより楽です。高田は普通のプロレスができますけど、船木とか鈴木とかは顔の表情がないから、いつも文句言われています。おまえらは受け身取ったら「セール」という、ワーッとやられるところをやらなきゃだめだと。それができないんです。<大槻>:「セール」ってなんですか?<ヒト>:プロレスは受けてなんぼって言ったでしょう。受け身を取って、例えば腕をやられたら、腕が痛いという顔をしなきゃだめなんですよ。それを「セール」というんです。<らも>:そんな言葉がありますか。<ヒト>:若手のなかには、「セール」をちゃんとしなきゃだめだというのを知らないやつがいっぱいいます。それは猪木さんにも言えることです。猪木さんは「セール」が下手なんですよ。攻めるほうばかりだから、みんなが強いと言うけどね。その点、馬場さんはやられるのがものすごく上手い。猪木さんが馬場さんに及ばないのはそこですよ。