良いのあったら

音楽を聴く基準を自分の中になるべく多くつくりたいという考えで、2年前によく分からないまま強引にジャズを聴きだした。後藤雅洋さんの著書で読んだ「ジャズが好きか嫌いかは100枚聴いてから言え」という言葉に従って、有名どころを中心にとにかく手をつけた。次第にツボが分かったり、あるいはピンとこなかったりとした繰り返しだったが、振り返ればとにかくジャズに陶酔した2年間だったと言える。結果、ジャズ耳の基準を持てたかは微妙だけど、ジャズが、とりわけ50年代・60年代のジャズがすごく好きになった。


今年はジャズの新譜を聴くんだ!今のジャズを聴くんだ!と、なんか鼻息荒くしているここ最近なんだが、さてじゃあ実際何を聴くかとなったとき、よく分からんというのが実情。数少ないサンプルで言うと、サースティ・イヤーやジャズランドやMM&Wやポール・ニールセン・ラヴなんかは聴いていてすごく盛り上がるんだけど、それらってぶっちゃけた話、ジャズにのめり込む前に好きだったエレクトロニカとかヒップホップとかテクノとかロックなどその辺の耳で聴いているに過ぎないような気がする。


要するに自分は昔のモダン・ジャズばかり聴きすぎて、「今のジャズ」の雰囲気に鈍感になっている。理解できなくなっている。これは現在の評論本なんかのひとつの悪影響かなあとも思う。まあ、そういった評論に従順な自分の感性が最も悪いわけだが。


話がごちゃごちゃしてきたが、とにかく今年の目標は、新譜を聴いて今のジャズの雰囲気に慣れるということ。かつ、偏らないで聴くこと。そのスタンスを強行に貫きたい。そんなわけで、良いのあったらぜひ教えて下さい。僕は今日・昨日とブランドン・ロスコスチューム」を聴いています。