3日前、22日は横浜・関内の「ストーミーマンデイ」というライヴハウスに初めて行った。立川から電車で関内まで約1時間半。店のHPに掲載されているMAPをなんとなく見て、まあ大丈夫でしょうなんて感覚で行ったおかげで、関内駅からめちゃくちゃ迷った。なんとか到着した頃には、1ステージももう中盤過ぎ。相変わらずの自分のツメの甘さに自己嫌悪。しかしすぐに気持ちを取り直して、音の世界に入る。
この日は、酒井泰三がリーダーのトリオ「問答無用」のステージだ。パーソネルは、酒井泰三(Vo,g) 佐藤研二(b) 湊雅史(dr)。このユニットで聴くのは僕は初めて。
バンドの演奏が始まっている店内に入って即座にやられた。素晴らしい爆音・重低音だ。すごく腰の入った重いビートが、胸から膝辺りまでを一瞬のうちに包んで揺り動かす。それは先月30になったおっさん(俺)の日常のくだらないものがうっ積した体を解放してくれる。それにしても佐藤研二のベース、なんて色気があるんだろう。ロック系のベースラインでこんなにうっとりしてしまうことってなかなかない。
そして、酒井泰三のギター。こちらの凝り固まった脳を溶かす、エレクトリック・ギターの音。アンプから放出されるあのでかい音があることで初めて成立する「音の伸びとトーン」、その部分にこそ彼のギターの最大の個性があり、また聴き手の中に中毒性を生み出す要素がある。酒井泰三のギターの音を聴いて「お、気持ちいい!」と感じる人間は意識的でも無意識にでもその「音の伸びとトーン」に反応しているのだ。そんなことをあらためて確信させる、力の入ったライブだった。
ちなみに泰三さんは、12月5日に、西荻でつの犬さんとのデュオをやるとのこと。要注目だ。