休み。ライヴは特にこれ!というのもないんで、今日は一日家にいようと昨日から決めていた。結果、全体としてひたすら読書とCD鑑賞の一日だった。
9時ごろの起床で、昨日国立ユニオンで買ったウッドストックDVDを観ようと思ったが、まずはCDをどんどん聴いた。

サースティ・イアーのブルーシリーズからEl−Pの作品が出たということは、昨日行った吉祥寺ユニオン・ジャズ館の店頭で初めて知った。正直言ってサースティ・イアー関係は買ってあんまり当たったということがなくて、どうかなあこれなんて思いながらも、なにしろEl−Pだもん絶対かっこいいに決まってるじゃないかと半ば信じこみ購入したCD。結論からいうと、今のところあんまりかなあという感は否めない。カンパニーフロウ時代からのEl−Pの魅力であるビートとうわものの非常に気持ちいい太さと歪みが、この作品ではあまり感じられない。どうも小ぎれいというかぶっ壊れてないんだよな。マシュー・シップのピアノを始めトランペットもトロンボーンも生音でクールな演奏に徹しているのが、ドロドロや熱い音が好きな僕としてはいまいちピンと来ない理由なのかもしれない。こういうブルー・シリーズのカラーは好きじゃないというかあまり理解できない、まだ。だからと言ってヒップホップとジャズの融合とかエレクトロニカとジャズの融合と言われるものが苦手だというわけでもなくて、例えば去年出たマッドリブのブルーノートからの作品なんか、陳腐な言い方かもしれないが、新しいジャズあるいは新しい音楽だとめちゃくちゃ興奮できた。あとこれはちょっとずれるかもしれないが、4HEROの2001年に出た作品なんていまだに聴いて盛り上がるもんな。
他には、セシル・テイラーのソロを中古で2枚買ったのを聴いたり、梅津和時原田依幸「ダンケ」を聴いたりとジャズに関しては最近とにかくフリー・ジャズのピアノが今の自分にはぴったりくる。まあこういう好みには周期があるんで、近いうちにハードバップなんかに戻ったりするんだろうけど。
ジャズ以外のところでいうと、友川かずき「エリセの目」がすごかった。このCDを買った理由は、ロケット・マツこと永畑雅人とそのマツさんが率いるパスカルズのメンバーの1人金井太郎、そしてトシ(石塚俊明)が参加しているから。要するに、友川さん本人にはさほどの期待をしていなかったわけだが、いざ聴いてみると1曲目からびっくり。東北訛りが入った友川さんのボーカルのインパクト。僕はあんまり聴かなかったが解散したナンバーガールの向井とも通ずる渾身のシャウトと説き伏せられ感。「行くことも戻ることもやめちゃって/ただここに居るべし/とどまりてここに居るべし」(ボーする日)。
あと、プリンスも聴いた。今プリンスの中古はすごい値崩れをしているようで、ユニオンで「パレード」(86年)が¥500、「ダイアモンズ・アンド・パールズ」(91年)が¥600、「グラフィティ・ブリッジ」(90年)が¥700ということでまとめて買った。正確に言えば、昨日国立のユニオンで「パレード」を買ってそのままCDウォークマンに入れてそれを聴きながら電車に乗って吉祥寺に向かっていたら、ほんとに感動するぐらいによく聴こえたんで、残りの2枚も買ったのだ。それぐらい「パレード」はよくて、特に「ガールズ&ボーイズ」なんてすごい。ちなみに勢いで買った「ダイアモンズ〜」と「グラフィティ〜」はちょっとだめだった。2枚ともノリが前面に出ていておもしろくないのだ。「パレード」のある意味観念的な、その緊張感と緻密さと内省と異様なパワーはまさにマジックだ。実はプリンスのこの辺のは昔買ったんだけど、あんまりピンとこなくて全部売ったんだよな。また買い集めようということを決めた。