そして火曜日のアケタだが、本来なら奥野さんというアルト・サックスの人がリーダーのトリオによるステージの予定だったのだが、天候事情で急遽変更。件のピアノ・トリオとなる。ピアノの西尾さんは当日突然に呼び出されたとのこと。ちなみに前日のプレイズ・マイルスのピアノ・キーボードも西尾さんだったんで、僕は偶然にも連夜での西尾鑑賞となる。このトリオは今月の8日にこのアケタでライヴをおこなった西尾さんのグループ「ソボブキ」の主要メンバー3人でもあるから、当然というか必然的にソボブキ色が強いステージとなった。実はこの日僕がアケタに来店した最大の理由はドラムの千光士実さんだった。ジャズを聴いてるときってあまり個人的にはドラムにはピンとこないんだが、よく分からないが、この人のドラムはファンキーというか、とてもツボに入るのだ。西尾さんが入る前の最初の2曲はベース伊藤さんと千光士さんのデュオだったんだが、もうそのドラムで興奮。ソボブキ・トリオになってからもかなり素晴らしく、とても奇妙な魅力。コルトレーンの「至上の愛」に影響を受けたという「ドジョウインゲン」や感動的な「佃島の思い出」、「酉」、それとサッチモビリー・ホリデイが共演した映画で演奏された曲など、幅広くアイデアが豊かな楽曲に刺激を受けた。