23時過ぎに聴く音楽

sabio2006-02-08

 仕事、21時まで。
 家帰って1時間ほどなんやかんやと面倒なことを。23時過ぎに音楽を聴き始める。
 先週ユニオンで買って封を開けていなかったポ−ル・モチアンのECMの新譜。テナーでトニー・マラビーも参加している。こういうことを言うとまたあれだが、悪い意味での予想どおりなECMの音でかなり聴き流したくなった。とにかく夜中に酒飲んで聴くには硬すぎるわなと、早々にケースに戻す。
 で次に取り出したのが、同じ日に中古¥600で買ったジャック・ウォルラス「INVASION OF THE BOOTY SHAKERS」(SAVANT・2002年)。
 これは相当にかっこいい、笑える。思いっきりロックでファンクなギターが唸る曲もあれば、なんだか力まかせのボサノヴァみたいなのもやってる。振り幅は大きいが、ハイテンションでアホさ丸出しでポップで、というコンセプトは一貫していて全く飽きない。いにしえの時代の徒花・ジャズロック的でもあり、あるいはシリアスさがごっそり抜け落ちた近藤等則IMA、そんなイメージに近いかも。
 現在ミンガス・ビッグ・バンドにも参加しているウォルラスのその音楽センスとトランペットの吹きっぷりも素晴らしいが、それと並んで印象に残るのが、ボーカルのマイルス・グリフィスの卓越した表現能力。このおっさん、泥臭いシャウトと甘い美声を絶妙に使い分けます(シャウトが9割ぐらいだが)。ジャズボーカルの硬直した様式美は皆無。飛び道具的ユーモアと破壊力。