今夜の出演は三上寛
 三上寛遠藤賢司友部正人。70年代フォークからスタートしてそれぞれ独立独歩の音楽活動を行なってきた(比較的アンダーグラウンド寄りの)代表としてパッと思い浮かぶ3人。比べるのは意味がないが、この3人だったら僕がいちばん思いいれあるのは友部さん。出会いはブルーハーツマーシー経由。詩の深さとあのざらついた優しい声が何とも好きだ。熱さとか。来月ニューアルバムが出るらしいが、70年代のよりも最近のが特に良いと思う。
 音楽性ということでいうとエンケンが群を抜いてるんだろうけど、実はほとんど聴いてないんでよく分からん。
 そして三上寛だが、危なさと怖さでいえばその3人のなかで最もきてる。一線踏み越えそうな緊張感が常にある。
 この日は、トリオ。メンバーは、三上(vo.g)、鈴木常吉(acc)、広沢リマ哲(sax)。
 店に入って、空いていた一番前のテーブルの席に座り、かなりの至近距離で演奏を聴く。
 歌ってるときの三上の存在感にビビッて固まってしまった。
 曲調は2種類だけ、唸り叫び系のパンクなトーキングブルース、そして感傷むきだしの叙情フォーク。ほとんど前者でたまに後者がさっと挟みこまれる。で、これが延々と続く。リアル念仏とでも言ったらいいだろうか?世の中から落伍した人間にも届く、嘘のない純粋な声だと思った。