CDはジャズを中心に。寝たりもしてたんで、そんなには集中して聴けなかったが、先週ユニオン中古で買ったアート・テイタムのソロ・ライヴ「At The Piano, Volume 1」がものすごくグッときた。去年友人に聴かせてもらったときは、それほどピンとこなかったんだよなあ、テイタム。的はずれかもしれないが、個人的にはジャッキー・バイヤードを通過したからこそ、わかる魅力というか。奔放で豊穣感があってかつこちらを圧倒する素晴らしい技術、通ずるものがある。
 どうも最近の自分のジャズ耳は、40年代、そしてそれから前の時代に向かったりもしている。例えば1年前だったら、「ジャズの真髄はインプロヴィゼーションにこそあるんだ!」なんて受け売りな言葉を鼻息荒く言ってた自分だが、当時よりは若干ながら思考に幅が出てきて、「音楽」という視点でジャズに接することができるようになったのかもしれない、ほんと若干だけど。まあとにかく、硬直した思考から少しでも解放されたというのは良いことだし、これからもっと柔軟になっていくためには、量を聴いてそして考えなければいけない。