本屋で週刊ゴングをじっくりと立ち読み。先週から煽られていた前田日明大特集。「もうプロレスはどうやっても駄目になるんだから、悪あがきでも何でも勝手におもしろいことやろうよ」というゴングの最近のスタンスは好感もてるし、実際この前田特集もかなりの力作だと思う。
僕はプロレス好きだが、決して熱心なファンとは言えず、生の会場にも生涯で2回しか行ったことがないし、テレビ中継もたまに見たり、見なかったりというぐらい。もっとも現在のプロレス中継ってもう何週間も前の結果が分かった試合の放映ばかりで、そもそもそんなの見る気おきないよな。
で、何を言いたいのかというと、自分はいわゆる活字プロレスが好きで、そして前田日明ってその活字プロレス世界にものすごくはまるなあということ。まあ歴史的に言えば、前田のUWFが活字プロレスをつくったとも言えるわけなので、はまって当然なのだが。
活字プロレス、それはファン(メインは文系の男)の妄想と想像力に支えられた世界であり、傍目から見たらまあ単純にひくよなあという独特な世界でもある。生涯2回しか行ったことがないのに、知ったようなこと言うなという話でもあるが、会場でプロレスについての薀蓄というか思い込みを熱弁している男性の姿に、ああ俺もこんな感じなんだろうなあとなんだか自分を見てしまって、いたたまれない気分になったりする。今日、週刊ゴングを30分以上も読み耽っていた本屋での自分の姿も、間違いなく異様だったと思う。