ノートラのクリスマス・イブのステージを務めたのは、片山広明(ts)・林栄一(as)・上村勝正(b)・古澤良治郎(ds)。昔あったデ・ガ・ショウというグループからギター(2名)が外れたカルテット編成。


デ・ガ・ショウは、僕はもうまったく後追いで聴いたのだが(去年ぐらい)、90年代後半にオーマガトキ・レーベルから何枚かのアルバムを出している。そのファースト・アルバムでは友部正人がライナーノーツを書いていて、またセカンドでは忌野清志郎がライナーを書いていて、さらに、その清志郎がヴォーカルで参加したアルバム(3枚目?)ではなんとタモリが解説を書いている。ライナーノーツのことばかり話してもしょうがないのだが、そんな感じの(?)凄いバンドだったらしい。ちなみに当時のギター2名のうちの一人は、僕が熱狂的に支持している酒井泰三だ。


数年ぶりに(ギターを除く)メンバー4人が集まったのだろうか?よく分からないが、ファースト・ステージはなんだかさぐってさぐってギクシャクしながら、しかし結局ツボを見つけられないまま終わってしまった。古澤さんも「どうしたらいいですかねぇ?」なんてあっけらかんと言ってるし。
こりゃやばいかなあなんて心配して観ていたが、後半のセカンド・ステージはかなり盛り上がった。特にアイラー・メドレーにおける力技とはまり具合はうわすげえや!という感じで。林さんのアルトからは「さとうきび畑」のフレーズが突然飛び出し、それがうまくアイラーの狂乱の世界と融合していく。節まわしという部分で片山広明の間というのは絶妙で僕大好きなのだが、この音で決める!というところでの林栄一のフレーズに圧倒的に持っていかれるときがある。そのときだけ時間がなんだか止まってしまうような。
古澤さんの硬質なスネアもすごく堪能したし、予想以上に刺激のあるライヴだった。