CDは、広木光一の「ラヴ・ウィル・アウト」、スパイム「風の約束」、そして前日id:dorhamさん宅にお邪魔した際、なんと頂いてしまった(太っ腹だ!ありがとうございます!)「マッセイホール」。
dorham宅にては、4ヶ月前と同様にまた数時間スピーカーの前で2人でじっと音楽に耳を傾けながら、ああでもないこうでもないとブツブツ話しをするというディープな展開。大体、部屋に入って早々特に話すでもなく「じゃあ、早速はじめますか?」だったもんなあ(笑)。分かりやすく言えば、変人ですね、2人とも。
僕の方からのリクエストで、この日は同曲異演特集。しかしながらそこで残酷なまでにはっきりしたというか、ものすごく分かったのが、演奏家の表現力あるいは存在感の圧倒的な差。いわゆるジャズの巨人がそう呼ばれる所以がこの日に体で理解できた。パーカー、マイルス、ビリー・ホリディ、武田和命、先入観とり除いて、なんかこの辺の人たちに、例えばキャノンボールブッカー・アーヴィンリー・モーガンがガチンコではやっぱり相手にならないんですね。ハードバップって僕すごく好きで、それはその微妙な差だとかそういうのを味わうのが楽しかったりするのだが、なんだろうなあ、前述のバードだとかの演奏によってそういう日常のささやかな喜びがなんだかあっという間に一掃されてしまったような。以前、高松で讃岐うどん食べまくったあとに、東京帰ってきてうどん食べたら、本場讃岐と比較しちゃってとても同じうどんとしては満足して食べれないなあと思った感覚と似ている。まあでも徐々に感覚は、その日常に合わせたものに戻っていくもんなんで、大丈夫なんだけど。
20代最後の日をそんな過ごし方でそんなことを考えたというのも悪くないのかもしれない。dorhamさん、お邪魔しました。またよろしく。