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今日は出かけないで家にいようと決意したのが、朝10時過ぎ。まずは昨日ユニオンで買ったレコードをじっくり聴くことにした。一昨日の夜ふと思い立ち、テクニクスのタンテを押入れから出したのだ。
昨夜買ったアナログを列挙すると、エリントンのベスト、パーカーのサヴォイ盤、マックス・ローチ「ピクチャーズ・イン・ア・フレイム」、今田勝「哀愁のカーニヴァル」、モンクのライブ盤、アート・ファーマーオン・ザ・ロード」、ソニー・ロリンズ「ドント・ストップ・ザ・カーニヴァル」、以上で¥3000ほどだった、安いわ。しかも変なのいっぱいあって、久々にエサ箱漁るあの独特のテンションが自分の中からググッと上がってきて、楽しかった。
再認識というか、実際自分にとっては新発見だが、ほんとアナログって音いい!鳴りのでかさ・細やかさがCDと全く違う。しかもipod経由でしか聴いてなかった最近の自分の耳には、すごい解放感をもたらしてくれる。
そんななかで特にしっかり聴いたのが、最後の2枚。
まずアート・ファーマーのは、76年発表の作品。油井正一がライナーを書いてるのだが、初っ端から当時のアメリカのマーケットでの主流であるクロスオーヴァーを「イージー・リスニング・ジャズ」として断罪。んで、時流におもねたりしないで生み出されたこの作品を高く評価している。「自分自身に忠実な音楽を演奏すれば、新しい古いに拘泥せず、聴き手はメッセージをしっかりうけとめてくれるものだ」なるほどなあ。かなりオーソドックスなハードバップという印象のこの作品だが、たしかになかなかの快演で、スカッとする。特に個人的には、アート・ペッパーがサイドで吹いてるというだけで、もう注目度が違う。ペッパー、さすがに出番は控えめ・短めなんだが、限られたなかで、魂入った音出してるなあ、最高!ただ、この盤で僕が意外に好きだったのが、A面②のファーマー(tp)とハンプトン・ホーズ(p)のデュオによる「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」。これはストレートに染みた。もしかしたらアナログ効果で、こっちの意識が変化してるのかも。そんなにバラードって好きじゃなかったんで。
さて、もう1枚、ロリンズだが、これ70年代後半の2枚組ライブ盤で、邦題で同名の60年代のとは違う。トニー・ウィリアムスが叩いてるということもあってか、もうパワーと勢いがすごい。冒頭A①のカリプソ「ドント・ストップ・ザ・カーニバル」なんて怒涛と狂乱という感じ。mixiでお知り合いになったにしかた。さんが「この時期のロリンズは無条件にいい」とおっしゃってたが、なるほどうなずける。B面後半、およびC面においては、なんとドナルド・バードがゲストで登場。この時期のこの人といったらフュージョンだろう、なんて勝手にそんなプラスではないイメージ持ってたが、ここでは相当に熱い演奏で、ロリンズとやりあってる。
そんな感じで、有休をジャズ漬けで過ごした。
それと、森達也の「シモヤマ・ケース」読み進めた。戦後10年ぐらいの日本って、なんかすごいな、ほんと激動。今、憲法がどうこう言われてるときだからこそ学ぶべきだ、とかは言わないけど、この時期に日本という国の方向性が相当に決められたわけだから、無視はできないだろう。