夕方に家を出て、中央線で西荻窪まで。久しぶりに音や金時にライブを観にいく。
今日は北陽一郎&野乃ユキノ、桜井真樹子&高橋裕の2組によるステージ。
1部は桜井&高橋で、まずは平安時代白拍子の衣装を着た桜井さん一人による声明、龍笛、舞が始まる。仏教音楽をまともに聴くという経験は今までなかったので一瞬戸惑ったものの、徐々に聴き入った。桜井さんの低い声がまず個性的だ。そして最近読んでる小泉文夫の本にやたら出ている「メリスマ」ってなるほどこれだよなと確認することになった、その声の震えというかこぶしが非常におもしろい。長い声明が終わってから高橋さんが登場しガットギターを弾きはじめ、それに合わせ桜井さんが歌いはじめてからの本編では、小野小町紀友則の詩(?)に高橋さんが曲をつけたオリジナル曲といっしょに、雅楽や民謡や武満徹の曲なども演奏された。ギターでコードをつけることによって、1000年前の曲もポップソングとして鳴り響くというのがなかなか興味深かった。
さて、2部の北&野乃は、渋さ知らズ一派。今日は北さんのラップトップ+トランペットと野乃さんの舞踊・パントマイムによるステージ。コンセプトは世界誕生から現代までといったところだろうか、適当に思ったが。このへんの表現に関する知識が全くない自分だが、目の前の異空間に圧倒された。暗黒舞踊ってこういうの言うんだろうな。
3部は桜井&高橋&北&野乃のセッションで、前半の混沌としたフリージャズから始まり、最後はカーティス・メイフィールドの「ピープル・ゲット・レディ」のようなゆったりとした「地獄巡り」という曲で大団円。
全体的に、こういう世界もあるんだなあと勉強というか刺激になった。