久しぶりの日記

久しぶりに日記をつける。この間はちょっと集中しなければならないことがあって、仕事が終わってからはほとんどそれをやっていた。ライブに行ったのは、1月16日(金)に行った酒井泰三のリーダーバンド、エレクトリックノマドだけだ。このライヴは相当にやられた。何がやられたというと、自分の右耳で、マーシャルアンプから出てくる泰三氏のギターの音量のすさまじさは翌日も右耳がボーっとしてるほどだった。太田恵資氏のお馴染みのアドリブもかなりきていて、戦国時代劇の再現もよかったが、会場の一気コールを受けてのリポピダンDの一気飲みの馬鹿馬鹿しさが個人的にはめちゃくちゃ笑えた。音楽に関して言えば、たしか2セットめの一曲目だったと思うが、太田氏のヴァイオリンが素晴らしい響きを聴かせるノマドの中では最もスケールがでかくメランコリックなメロディが美しく印象的な曲(タイトル不明)に聴き入った。
さて、泰三氏の最近の日記はかなり刺激を受ける。今日の日記もなるほどと思わせる内容だ。エレクトリック・ギターという楽器の本質が、あるいは音楽家酒井泰三が今やっていることが見事に表現されている文章だと思う。「エレクトリック」というところがすごくポイントなんだよな。今日の泰三氏の日記を読みながら思い出したのが、2年ぐらい前だかにデトロイト・テクノデリック・メイがインタビューで述べていたことで、具体的には当時隆盛だったクリックハウスエレクトロニカ等についてのコメントだったのだが、新たな技術が開発されてそれを音楽的に取り込むことそれ自体をデリックは肯定しながらも、それらラップトップ・ミュージックに対して苦言を呈している。「ソフトで簡単にテクノらしきものがつくれるからといって、それがイコール人の心を動かすものをつくれるということではない。音楽は人間の表現であり、そこに表現者の情熱や感性があるからこそ、聴く人は感動するのだ」そのremix誌が手元にないので正確に書けないが、そんな感じのニュアンスだったような気がする。
書きたいことはもっとあるのだが、あとちょっと書いておくと、一昨日に立川のHMVで買ったブルース・スプリングスティーンのDVDに感動してしまったこと、昨日、吉祥寺で買って今日聴いた原田依幸・松風鉱一「無明」と高瀬アキの作品に心が入り込んでしまったこと、一昨日の夜ロバート・ジョンソンのガット・ギターの響きにはまったこと、それだけはメモをしておきたい。