田村夏樹カルテット

残業で夜7時半ごろまで仕事場にいた。台風の影響による強風のなか急いで自転車で立川駅まで行き、そこから中央線に乗って国立まで。阿佐ヶ谷駅で人身事故があって電車が遅れているらしく、たった一駅先の国立にいくのにずいぶん時間がかかった。
3週連続の国立「NO TRUNKS」で観たのが、田村夏樹カルテット。パーソネルは田村夏樹(tp)、藤井郷子(key)、加藤崇之(g)、古澤良治郎(ds)。1セットと2セットいずれも1時間近くぶっ通しの曲を1曲(?)ずつのステージだった。
8時20分過ぎに僕が着いたときはもう演奏が始まっていた。この店の入り口のドアは演奏スペースのすぐ横にある。だから曲の途中に店に入ると、演奏している人たちの前あるいは場合によってはその人たちの真ん中を通り抜けることになる。それは失礼だから1曲終わるまで待とうと、タイミングをずっと見計らってドアの外にいた。しかし先ほど書いたように、曲はなかなか停まらない。だから失礼ながら最終的には、演奏の途中でドアを開けて客席の方へ急いで向かうことになってしまった。
店に着いてから中に入るまで、つまりドアの外でずっと立っていたのが20分ぐらい。その間、ドアのガラス越しの目前のすごい至近距離で吉澤さんのドラムを叩く腕や手や足や姿をじっくり観ることができたのが、ちょっとしたラッキーだった。酒井泰三氏が評していたように、この名ジャズマンの叩く抜けのいいスネアの音は非常にかっこいい。アグレッシブなフレーズをひょうひょうとした感じで叩いているのも魅力的だ。田村さんはトランペットの音に若干ディレイをかけていた。僕の貧困なボキャブラリーでは、それだけでああマイルスっぽいなぐらいしか言えないのだが、ひたすら豪快にソロを吹きまくるのではなく、印象的なメロディを要所でビシッと吹く感じもそう思った理由かもしれない。藤井さんのキーボードは低音のベースラインがマジに店内をギシギシと揺らすほどとても力があった。先週に引き続きこの場所で観る加藤さんのギターは今日のほうがロック寄りだったように思えたが、やはり基本はすごく変でかっこいい音。2セットめではお客さん(?)の女性がフルートで飛び入りをしていた。
大雨になる前に急いで家に帰る。午後にあった会議でもいろいろあったりして、今日は非常に疲れた。